からっぽのしょこ

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Bounce関数によるイージング【gganimate】

はじめに

 gganimateパッケージについて理解したいシリーズです。
 この記事では、Bounce関数によるイージング処理を解説します。

【他の内容】

www.anarchive-beta.com

【目次】

Bounce

 バウンドイージング関数(Bounce Easing Function)とイージング処理についてアニメーションで確認します。

 利用するパッケージを読み込みます。

# 利用パッケージ
library(gganimate)
library(tidyverse)

 基本的に、パッケージ名::関数名()の記法で書きます。ただし作図コードに関してはごちゃごちゃしてしまうので、ggplot2パッケージの関数は関数名のみで、gganimateパッケージの関数はパッケージ名を明示して書きます。

2次関数の確認

 Bounceイージング関数(Bounce関数)は、条件ごとに次の4つの2次関数を利用します。


\begin{aligned}
f(x)
    = \begin{cases}
          a x^2
              \quad (x < \frac{1}{b}) \\
          a (x - \frac{1.5}{b})^2 + 0.75
              \quad (\frac{1}{b} \leq x < \frac{2}{b}) \\
          a (x - \frac{2.25}{b})^2 + 0.9375
              \quad (\frac{2}{b} \leq x < \frac{2.5}{b}) \\
          a (x - \frac{2.625}{b})^2 + 0.984375
              \quad (\frac{2.5}{b} \leq x)
      \end{cases}
\end{aligned}

 ここではa = 7.5625b = 2.75とします。その他の定数についても値の理由についてはよく分からないので追求しませんが、イージング関数としての条件を満たすための設定だと思われます。

 この関数をグラフで確認します。

・作図コード(クリックで展開)

 x軸の値と関数の出力(y軸の値)をデータフレームに格納します。

# x軸の値を作成
x_vec <- seq(from = -0.5, to = 1.5, by = 0.01)

# 定数を指定
c1 <- 7.5625
c2 <- 2.75

# 指数関数と正弦波の積
tmp_df <- tibble::tibble(
  x = x_vec, 
  f1 = c1 * x^2, 
  f2 = c1 * (x - 1.5 / c2)^2 + 0.75, 
  f3 = c1 * (x - 2.25 / c2)^2 + 0.9375, 
  f4 = c1 * (x - 2.625 / c2)^2 + 0.984375, 
  y = dplyr::case_when(
    x < 1 / c2 ~ f1, 
    x < 2 / c2 ~ f2, 
    x < 2.5 / c2 ~ f3, 
    TRUE ~ f4
  )
) %>% 
  tidyr::pivot_longer(
    cols = !c(x, y), 
    values_to = "f_x", 
    names_to = "fnc", 
    names_ptypes = list(fnc = factor())
  ) # 個々の関数を1つの列にまとめる

 このデータフレームはここでしか使いません。(本当は、このyの持ち方はよくないと思います。)

 イージング関数として利用する範囲を示すのに利用するデータフレームを作成します。

# イージング関数として利用する領域
area_df <- tibble::tibble(
  x_from = c(0, 0, 1, 1), 
  y_from = c(0, 1, 1, 0), 
  x_to = c(0, 1, 1, 0), 
  y_to = c(1, 1, 0, 0)
)

 点(x, y)として、4つの点(0, 0)(0, 1)(1, 1)(1, 0)に対応します。

 2次関数のグラフを作成します。

# 2次関数と正弦波の積を作図
ggplot() + 
  geom_line(data = tmp_df, mapping = aes(x = x, y = y), 
            color = "hotpink", size = 1) + # 元の関数
  geom_line(data = tmp_df, mapping = aes(x = x, y = f_x, color = fnc), 
            size = 1, linetype = "dashed") + # 個々の関数
  geom_segment(data = area_df, mapping = aes(x = x_from, xend = x_to, y = y_from, yend = y_to), 
               color = "red", size = 1) + # 対象の領域
  coord_fixed(ratio = 1) + # アスペクト比
  ylim(c(-0.5, 1.5)) + # y軸の表示範囲
  labs(title = expression(f(x) == a * (x - b)^2 + alpha), 
       y = expression(f(x)))

 geom_segment()で領域を描きます。x, y引数に指定した点とxend, yend引数に指定した点を直線で繋ぎます。

2次関数のグラフ

 4つの関数を組み合わせることで、バウンドするような軌道になります。

 イージング関数では赤色の線で囲まれた縦横0から1の領域に注目し、点(0, 0)から点(1, 1)まで変化する関数である必要があります。

# xが0のとき
x <- 0
c1 * x^2

# xが1のとき
x <- 1
c1 * (x - 2.625 / c2)^2 + 0.984375
## [1] 0
## [1] 1

 始めの変化が大きく時間が進むにつれて変化が小さくなる関数は、Outタイプのイージング関数でした。よって、この関数をBounce-out関数として利用します。

関数の作成

 Bounce関数の計算は4つの場合分けがあり複雑なので、実装(関数定義)しておきます。

 Bounce-out関数は、次の式で定義されます。


\begin{aligned}
f(t)
    = \begin{cases}
          a t^2
              \quad (t < \frac{1}{b}) \\
          a (t - \frac{1.5}{b})^2 + 0.75
              \quad (\frac{1}{b} \leq t < \frac{2}{b}) \\
          a (t - \frac{2.25}{b})^2 + 0.9375
              \quad (\frac{2}{b} \leq t < \frac{2.5}{b}) \\
          a (t - \frac{2.625}{b})^2 + 0.984375
              \quad (\frac{2.5}{b} \leq t)
      \end{cases}
\end{aligned}

 ここで、a = 7.5625b = 2.75とします。

 この計算を行う関数を作成します。

# Bounce-out関数を作成
f_out <- function(t_vec) {
  # 定数を設定
  c1 <- 7.5625
  c2 <- 2.75
  
  # 受け皿を作成
  y_vec <- rep(NA, times = length(t_vec))
  
  # 要素ごとに関数を計算
  for(i in seq_along(t_vec)) {
    # i番目の要素を取得
    t <- t_vec[i]
    
    # 定義式を計算
    if(t < 1 / c2) {
      y_vec[i] <- c1 * t^2
    } else if(t < 2 / c2) {
      y_vec[i] <- c1 * (t - 1.5 / c2)^2 + 0.75
    } else if(t < 2.5 / c2) {
      y_vec[i] <- c1 * (t - 2.25 / c2)^2 + 0.9375
    } else {
      y_vec[i] <- c1 * (t - 2.625 / c2)^2 + 0.984375
    }
  }
  
  # 出力
  return(y_vec)
}

 (tibble内での処理がいまいち分からず、こんな実装になりました。もっと分かりやすい実装例があれば教えて下さい。)

In

 Bounce-inイージング関数を確認します。Inタイプは、始めの変化が小さく、時間が進むにつれて変化が大きくなります。

 Bounce-in関数は、Outの関数を用いて次の式で定義されます。


f_{in}(t)
    = 1 - f_{out}(1 - t)
    \quad
      (0 \leq t \leq 1)

 時間tは0から1に変化するので、1 - tは0から1に変化します。この操作により、y軸に対してグラフが反転します。
 さらに、f_{out}(1 - t)は1から0に変化するので、1 - f_{out}(1 - t)は0から1に変化します。これにより、x軸に対してもグラフが反転した関数が得られます。

 この関数(y軸の値)を計算して、時間(x軸)の値と共にデータフレームに格納します。

# 時間変化の値を作成:(0 <= t <= 1)
t_vec <- seq(from = 0, to = 1, by = 0.01)

# Bounce-in
bounce_in_df <- tibble::tibble(
  t = t_vec, 
  y = 1 - f_out(1 - t_vec), 
  easing_fnc = "bounce-in"
)
head(bounce_in_df)
## # A tibble: 6 x 3
##       t       y easing_fnc
##   <dbl>   <dbl> <chr>     
## 1  0    0       bounce-in 
## 2  0.01 0.00612 bounce-in 
## 3  0.02 0.0107  bounce-in 
## 4  0.03 0.0138  bounce-in 
## 5  0.04 0.0154  bounce-in 
## 6  0.05 0.0155  bounce-in

 先ほど実装した関数を使って計算します。
 また、他の関数と比較する際に利用するため、easing_fnc列として関数名を持たせておきます。

 作図用のデータフレームを作成します。

# イージング関数を指定
point_df <- bounce_in_df

# イージング曲線用のデータフレームを作成
line_df <- point_df %>% 
  dplyr::rename(x = t) # フレーム用の列をx軸用の列に変更

 作図コードを再利用しやすいように、グラフを描画する関数のデータフレームをpoint_dfとして複製します。この後作成する他の関数のデータフレームを指定すると、その関数のグラフを同じコードで描画できます(タイトルは書き換えます)。
 ここでは、時間(t列の値)の変化に応じてフレームを切り替えるアニメーションを作成します。アニメーション(フレーム切替)の影響を受けずにイージング曲線(折れ線グラフ)を描画するために、フレーム列(x軸の値の列)の名前を変更しておきます。

 Buonce-in関数のアニメーションを作成します。

# イージング関数を作図
anim <- ggplot(point_df, aes(x = t, y = y)) + 
  geom_line(data = line_df, mapping = aes(x = x, y = y), 
            color = "hotpink", size = 1) + # イージング曲線
  geom_vline(mapping = aes(xintercept = t), 
             color = "orange", size = 1, linetype = "dashed") + # 経過時間の線
  geom_hline(mapping = aes(yintercept = y), 
             color = "red", size = 1, linetype = "dashed") + # 変化量の線
  geom_point(mapping = aes(y = 0), color = "orange", size = 5) + # 経過時間の点
  geom_point(mapping = aes(x = 1), color = "red", size = 5) + # 変化量の点
  geom_point(color = "hotpink", size = 5) + # イージング曲線上の点
  gganimate::transition_reveal(along = t) + # フレーム
  coord_fixed(ratio = 1) + # アスペクト比
  labs(title = "Buonce-in Easing Function", 
       subtitle = "t = {round(frame_along, 2)}", 
       color = "easing function", 
       x = "time", y = expression(f(t))) # ラベル

# gif画像を作成
gganimate::animate(plot = anim, nframes = 101, fps = 50)

Bounce-in関数のグラフ

 x軸上を通過するオレンジ色の点は、経過時間を表します。この点(時間経過)は、常に一定に変化します。
 ピンク色の線は、イージング関数のグラフで、経過時間と移動量(アニメーションの変化)の関係を表します。イージング曲線上を通過するピンク色の点は、その時間における関数の値です。
 y軸に対して並行に移動する赤色の点は、イージング関数に従って変化する点で、イージング処理されたアニメーションの変化を表します。

 Bounce-in関数によるイージング処理は、段々とバウンドする高さが大きくなるのが分かります。

Out

 次は、Bounce-outイージング関数を確認します。Outタイプは、始めの変化が大きく、時間が進むにつれて変化が小さくなります。

 Bounce-out関数の計算は、先ほど実装した関数で計算します。

# Bounce-out
bounce_out_df <- tibble::tibble(
  t = t_vec, 
  y = f_out(t_vec), 
  easing_fnc = "bounce-out"
)
head(bounce_out_df)
## # A tibble: 6 x 3
##       t        y easing_fnc
##   <dbl>    <dbl> <chr>     
## 1  0    0        bounce-out
## 2  0.01 0.000756 bounce-out
## 3  0.02 0.00303  bounce-out
## 4  0.03 0.00681  bounce-out
## 5  0.04 0.0121   bounce-out
## 6  0.05 0.0189   bounce-out


 Bounce-out関数のアニメーションを作成します。

Bounce-out関数のグラフ

 Bounce-out関数によるイージング処理は、段々とバウンドする(跳ね返る)高さが小さくなるのが分かります。

InOut

 続いて、Bounce-in-outイージング関数を確認します。InOutタイプは、始めと終わりの変化が小さく、中盤の変化が大きくなります。

 Bounce-in-out関数は、Inの関数とOutの関数を用いて次の式で定義されます。


\begin{aligned}
f_{inout}(t)
    = \begin{cases}
          \frac{1}{2} f_{in}(2 t)
              &\quad (0 \leq t < 0.5) \\
          \frac{1}{2} (f_{out}(2 t - 1) + 1)
              &\quad (0.5 \leq t \leq 1)
      \end{cases}
\end{aligned}

 前半(tが0から0.5の間)の変化ではInの関数で計算します。tを2倍にすることで0から1の範囲で関数の計算を行い、計算結果を2分の1にすることで出力を0から0.5の範囲に抑えます。
 後半(tが0.5から1の間)の変化ではOutの関数で計算します。こちらも2 t - 1にすることで0から1の範囲で関数の計算を行い、前半部分に対応する(2分の1になるので0.5の2倍の)1を足して、2分の1にすることで出力を0.5から1の範囲にします。

 上の式(前半の式)を整理します。Inの式のtt'で表し2 tに置き換えて


\begin{aligned}
\frac{1}{2} f_{in}(2 t)
   &= \frac{1}{2} \Bigl(
          1 - f_{out}(1 - t')
      \Bigr)
\\
   &= \frac{1}{2} \Bigl(
          1 - f_{out}(1 - 2 t)
      \Bigr)
\end{aligned}

となります。

 よって、式を置き換えると


\begin{aligned}
f_{inout}(t)
    = \begin{cases}
          \frac{1}{2} (1 - f_{out}(1 - 2 t))
              &\quad (0 \leq t < 0.5) \\
          \frac{1}{2} (1 + f_{out}(2 t - 1))
              &\quad (0.5 \leq t \leq 1)
      \end{cases}
\end{aligned}

で計算できます。

 時間(x軸)の値とイージング関数(y軸)の値をデータフレームに格納します。

# Bounce-inout
bounce_inout_df <- tibble::tibble(
  t = t_vec, 
  y = dplyr::if_else(
    condition = t < 0.5, 
    true = (1 - f_out(1 - 2 * t)) * 0.5, 
    false = (1 + f_out(2 * t - 1)) * 0.5
  ), 
  easing_fnc = "bounce-in-out"
)
head(bounce_inout_df)
## # A tibble: 6 x 3
##       t       y easing_fnc   
##   <dbl>   <dbl> <chr>        
## 1  0    0       bounce-in-out
## 2  0.01 0.00536 bounce-in-out
## 3  0.02 0.00770 bounce-in-out
## 4  0.03 0.00701 bounce-in-out
## 5  0.04 0.00330 bounce-in-out
## 6  0.05 0.00594 bounce-in-out

 dplyrパッケージのif_else()を使って、条件分岐して計算します。

 Bounce-in-out関数のアニメーションを作成します。

Bounce-in-out関数のグラフ

 Bounce-in-out関数によるイージング処理は、始めと終わりでバウンドするのが分かります。

イージング処理の比較

 最後に、Linear関数と3つのBounce関数を比較します。

 これまでに確認したグラフを重ねて描画するため、データフレームを結合します。

# Linear
linear_df <- tibble::tibble(
  t = t_vec, 
  y = t, 
  easing_fnc = "linear"
)

# 比較対象を結合
easing_df <- rbind(
  linear_df, 
  bounce_in_df, 
  bounce_out_df, 
  bounce_inout_df
) %>% 
  dplyr::mutate(
    easing_fnc = factor(easing_fnc, level = c("linear", "bounce-in", "bounce-out", "bounce-in-out"))
  ) # 因子型に変換

# イージング曲線用のデータフレームを作成
line_df <- easing_df %>% 
  dplyr::rename(x = t) # フレーム用の列をx軸用の列に変更

# 確認
head(easing_df)
## # A tibble: 6 x 3
##       t     y easing_fnc
##   <dbl> <dbl> <fct>     
## 1  0     0    linear    
## 2  0.01  0.01 linear    
## 3  0.02  0.02 linear    
## 4  0.03  0.03 linear    
## 5  0.04  0.04 linear    
## 6  0.05  0.05 linear

 比較する関数のデータフレームを結合します。
 グラフを色分けするために、関数名の列を因子型に変換しておきます。factor()のレベル引数levelに関数名の順番を指定すると、凡例の並びや色付けを指定できます。

 イージング関数のアニメーションを作成します。

# イージング関数を作図
anim <- ggplot(easing_df, aes(x = t, y = y, color = easing_fnc)) + 
  geom_vline(mapping = aes(xintercept = t), 
             color = "pink", size = 1, linetype = "dashed") + # 経過時間の線
  geom_hline(mapping = aes(yintercept = y, color = easing_fnc), linetype = "dashed") + 
  geom_line(data = line_df, mapping = aes(x = x, y = y, color = easing_fnc), size = 1) + # イージング曲線
  geom_point(mapping = aes(x = 1), size = 5) + 
  geom_point(mapping = aes(y = 0), color = "pink", size = 5) + 
  geom_point(size = 5) + # イージング曲線上の点
  gganimate::transition_reveal(along = t) + # フレーム
  scale_color_manual(values = c("red", "limegreen", "orange", "mediumblue")) + # 点と線の色:(不必要)
  coord_fixed(ratio = 1) + # アスペクト比
  labs(title = "Bounce Easing Functions", 
       subtitle = "t = {round(frame_along, 2)}", 
       color = "easing function", 
       x = "time", y = expression(f(t))) # ラベル

# gif画像を作成
gganimate::animate(plot = anim, nframes = 101, fps = 50)

Bounce関数のグラフ

 InのグラフとOutのグラフが点(0.5, 0.5)で点対称になっているのが分かります。また、InOutのグラフがInとOutを繋げたグラフになっており、点(0.5, 0.5)でLinear関数と等しくなるのが分かります。

 続いて、垂直に移動する点で表現していたイージング処理された変化を、棒グラフで表現します。

# イージング関数の数を取得
fnc_size <- length(unique(easing_df[["easing_fnc"]]))

# イージングバー用のデータフレームを作成
bar_df <- easing_df %>% 
  dplyr::mutate(x = (rep(1:fnc_size, each = length(t_vec)) * 2 - 1) / (fnc_size * 2)) # x軸の値を等間隔に設定
head(bar_df)
## # A tibble: 6 x 4
##       t     y easing_fnc     x
##   <dbl> <dbl> <fct>      <dbl>
## 1  0     0    linear     0.125
## 2  0.01  0.01 linear     0.125
## 3  0.02  0.02 linear     0.125
## 4  0.03  0.03 linear     0.125
## 5  0.04  0.04 linear     0.125
## 6  0.05  0.05 linear     0.125

 バーを0から1の範囲で等間隔に配置するために、x軸の値を等間隔に設定します。

 棒グラフのアニメーションを作成します。

# イージング処理を作図
anim <- ggplot() + 
  geom_tile(data = bar_df, mapping = aes(x = x, y = y/2, height = y, fill = easing_fnc), 
           alpha = 0.7, width = 0.9/fnc_size) + # イージングバー
  geom_hline(data = easing_df, mapping = aes(yintercept = y, color = easing_fnc), 
             linetype = "dashed") + # 変化量の線
  geom_line(data = line_df, mapping = aes(x = x, y = y, color = easing_fnc)) + # イージング曲線
  geom_point(data = easing_df, mapping = aes(x = t, y = y, color = easing_fnc), 
             alpha = 0.5, size = 5) + # イージング曲線上の点
  gganimate::transition_reveal(along = t) + # フレーム
  scale_color_manual(values = c("red", "limegreen", "orange", "mediumblue")) + # 点と線の色:(不必要)
  scale_fill_manual(values = c("red", "limegreen", "orange", "mediumblue")) + # バーの色:(不必要)
  coord_fixed(ratio = 1) + # アスペクト比
  labs(title = "Bounce Easing Functions", 
       subtitle = "t = {round(frame_along, 2)}", 
       fill = "easing function", color = "easing function", 
       x = "time", y = expression(f(x))) # ラベル

# gif画像を作成
gganimate::animate(plot = anim, nframes = 101, fps = 50)

Bounce関数によるイージング処理

 イージング曲線上の点と対応するバーの高さが一致しているのが分かります。

 点の軌跡でイージング処理を可視化します。

 作図用にデータフレームを加工します。(それとは別に、時間の値を粗く(by = 0.1に)してデータを作り直しました。)

# イージング関数の数を取得
fnc_size <- length(unique(easing_df[["easing_fnc"]]))

# 移動点用のデータフレームを作成
point_df <- easing_df %>% 
  dplyr::mutate(
    x = rep(1:fnc_size, each = length(t_vec)), 
    frame = t
  ) %>% # プロット位置とフレーム列を追加
  dplyr::select(t, x, y, easing_fnc, frame) # 列を並べ替え

# 最初のフレームで描画するデータを確認
point_df %>% 
  dplyr::filter(frame == 0)
## # A tibble: 4 x 5
##       t     x     y easing_fnc    frame
##   <dbl> <int> <dbl> <fct>         <dbl>
## 1     0     1     0 linear            0
## 2     0     2     0 bounce-in         0
## 3     0     3     0 bounce-out        0
## 4     0     4     0 bounce-in-out     0

 点のプロット位置として、関数ごとにx軸の値を割り当てます。また、フレーム列として時間列の値を複製します。

 過去の点の位置を表示するために、データ(行)を複製したデータフレームを作成します。

# 点の軌跡用のデータフレームを作成
trace_point_df <- easing_df %>% 
  tibble::add_column(
    x = rep(1:fnc_size, each = length(t_vec)), 
    n = rep((length(t_vec)-1):0, times = fnc_size)
  ) %>% # 複製する数を追加
  tidyr::uncount(n) %>% # 過去フレーム用に複製
  dplyr::group_by(t, easing_fnc) %>% # 時間と関数でグループ化
  dplyr::mutate(
    idx = length(t_vec) + 1 - dplyr::row_number(), 
    frame = t_vec[idx]
  ) %>% # フレーム列を追加
  dplyr::ungroup() %>% # グループ化を解除
  dplyr::arrange(frame, x) %>% # 昇順に並び替え
  dplyr::select(t, x, y, easing_fnc, frame) # 利用する列を選択

# 第3フレームまでに描画するデータ
trace_point_df %>% 
  dplyr::filter(frame <= 0.2)
## # A tibble: 12 x 5
##        t     x      y easing_fnc    frame
##    <dbl> <int>  <dbl> <fct>         <dbl>
##  1   0       1 0      linear          0.1
##  2   0       2 0      bounce-in       0.1
##  3   0       3 0      bounce-out      0.1
##  4   0       4 0      bounce-in-out   0.1
##  5   0       1 0      linear          0.2
##  6   0.1     1 0.1    linear          0.2
##  7   0       2 0      bounce-in       0.2
##  8   0.1     2 0.0119 bounce-in       0.2
##  9   0       3 0      bounce-out      0.2
## 10   0.1     3 0.0756 bounce-out      0.2
## 11   0       4 0      bounce-in-out   0.2
## 12   0.1     4 0.0300 bounce-in-out   0.2

 この例だと、最初のフレーム(frame列が0)ではデータがなく、2番目のフレーム(frame列が0.1)では前の時間(t列が0)のデータ、3番目のフレーム(frame列が0.2)ではそれまでの時間(t列が0.2未満)のデータとなるようにします。

 横方向に点が移動するアニメーションを作成します。

# イージングされた点移動を作図
anim <- ggplot(point_df, aes(x = x, y = y, color = easing_fnc)) + 
  geom_hline(mapping = aes(yintercept = t), 
             color = "pink", size = 1, linetype = "dashed") + # 経過時間の線
  geom_point(size = 5, show.legend = FALSE) + # イージング移動点
  geom_point(data = trace_point_df, mapping = aes(x = x, y = y, color = easing_fnc), 
             size = 5, alpha = 0.2, show.legend = FALSE) + # 点の軌跡
  gganimate::transition_manual(frame = frame) + # フレーム
  scale_x_reverse(breaks = unique(point_df[["x"]]), labels = unique(point_df[["easing_fnc"]]), minor_breaks = FALSE) + # x軸目盛の反転
  scale_color_manual(values = c("red", "limegreen", "orange", "mediumblue")) + # 点と線の色:(不必要)
  scale_fill_manual(values = c("red", "limegreen", "orange", "mediumblue")) + # 点と線の色:(不必要)
  coord_flip() + # 軸の入れ替え
  labs(title = "Bounce Easing Functions", 
       subtitle = "t = {current_frame}", 
       x = "Easing Function", y = expression(f(t))) # ラベル

# gif画像を作成
gganimate::animate(plot = anim, nframes = length(t_vec)+10, fps = 10, end_pause = 10)

Bounce関数によるイージング処理

 coord_flip()でx軸とy軸を入れ変えているので、横方向がy軸になります。

 変化が遅い地点(時間)ほど点の跡が多く残ります。点の跡の偏りがイージング曲線に対応します。

 以上で、イージング関数を確認しました。

参考リンク


おわりに

 雰囲気を掴むためにいくつかやってみようと始めましたが結局全部やってしまいましたー。では、パッケージの話に戻りましょう。

【元の記事】

www.anarchive-beta.com